年下攻め

12月31日。寮生も全員が帰宅して閑散としている◯生寮。たった一人の年越しは、もうこの年になると寂しさもな…「すいませーん」「え？」「チケット取り間違えちゃって…明日まで寮にいてもいいですか？」清楚で優しい美少女と二人きりで過ごす年末年始。彼女が静かに寝息を立てる中、私は戸惑いながらも毛布をそっと彼女の肩にかけた。暖かな部屋の中、彼女の穏やかな寝顔を見つめていると、さっきまで感じていた年越しの寂しさがどこかに消えていた。こんな状況、◯◯生活の中でも一度あるかないかだろう。「…んん…」彼女が小さく身じろぎをして、うっすら目を開けた。まだ酔いが残っているのか、ぼんやりとした表情でこちらを見る。「…あれ？私、寝ちゃった？」「うん、少し飲みすぎたみたいだよ。もう夜中だし、ちゃんと休んだほうがいい」「…ごめんね、なんか迷惑かけちゃって…」「そんなことないよ。むしろ、ひとりで寂しかったから助かったくらい」彼女は照れたように笑って、少し頬を赤く染めた。正月に向けて準備していた簡単なおせち料理や、カウントダウンの時に飲もうと思っていたシャンパンが、まさかこんな形でふたりの時間に彩りを加えるとは思いもしなかった。「ね、あと数分で新年だね」彼女が時計を見つめながら言った。私も自然と彼女の隣に座り、一緒に時間の流れを待つ。寮の窓からは月明かりが差し込み、静まり返った夜がやけに幻想的に感じる。「…今年最後にこんな風に過ごすなんて、ちょっと特別かもね」「うん、俺も忘れられない年越しになると思う」そして――「5、4、3、2、1…！」「明けましておめでとう！」ふたりの声が重なり、彼女は屈託のない笑顔でこちらを見た。その瞬間、私の心に小さな火が灯る。「…今年も、よろしくね」「うん、こちらこそ」嫌われたと思い込んでいたのに、まさかの好意を向けられ愛し合ってしまった、そのまま迎えた元日の朝。静かな部屋には、彼女の穏やかな寝息だけが響いている。今年の始まりは、思いがけず特別なものになった。なんだか、今年はいい年になりそうだ。まさかのふたりきりの年越しが、静かだけれど心に残る温かい夜になった。新しい年が、少しだけ楽しみになった気がする。【作品構成】画像枚数:145ページ合計145枚※本編テキスト無し。この作品はStablediffusionで生成しています。